DOPAGAKI ATLAS刺激の分類標本庫

Dopagaki/ドパガキ図鑑

刺激エンジン と 表現テーマ

「ドパガキUI」を、短い周期で期待と報酬を供給するインターフェースとして整理した図鑑。派手な画風だけを指す言葉ではない。何が「もう一回」を生むか(刺激エンジン)と、それをどんな世界として見せるか(表現テーマ)を、別の軸に分けて標本にした。

刺激エンジン
13
表現テーマ
14
組合せ
182
6秒サンプル
13

共通構造

    刺激は強度だけでは成立しない。自分の行動と結果の因果が読めること、そして次の期待が残ることが重要になる。

    Dopagaki(ドパガキ)とは

    Dopagaki(ドパガキ)は、ドーパミン(dopamine)とガキ(gaki)を組み合わせた日本語の俗語。本図鑑では、その言葉から派生した「ドパガキUI」を、短い周期で期待・入力・即時反応・増幅・次の期待を供給する高刺激インターフェースとして分析する。単なる派手な見た目ではなく、繰り返しを生む仕組みと表現を分けて扱う。

    依存を促す設計を推奨する資料ではない。達成、上達、創作の手応えを明確にしながら、可変報酬、損失回避、罪悪感による拘束を避けるための分類・制作ツールである。英語版では、Dopagakiの意味と分類を英語で解説している。

    二軸マトリクス

    行が刺激エンジン、列が表現テーマ。は一次資料で相性がよいとされる組合せ。セルを押すと組合せを選び、行や列の見出しを押すとその軸で絞り込む。表の中は矢印キーで移動できる。

    相性のよい組合せ(42) その他の組合せ(140)・自由に試せる 表は横にスクロールできます

    選択中の組合せ

    プロンプト工房へ

    例から始める(主エンジン+補助エンジン × 表現テーマ)

    刺激エンジン図鑑 13

    何が「もう一回」を生むか。各標本に6秒・縦型・音声なしのサンプル動画を添えた(自動再生はしない)。

    触発打撃型

    入力が、瞬時に世界を動かす。

    押す、当てる、壊す、消すといった操作に、強い視覚・聴覚・触覚反応を返す。最短周期の刺激であり、他の型の土台にもなる。

    反復行動
    押す・当てる・壊す・消す
    リスク
    演出が遅いと因果が切れる。重要操作以外まで揺らすと疲労が勝つ。

    中央の台に灰色の岩が一つ置かれたクリーム地のゲーム画面で、上部のスコアは「1,240」。指が岩を叩いたフレームで岩が白く光ってひびが走り、0.1秒止まったあと破片になって飛び散る。叩いた場所に「+100」が弾み、スコアへ飛び込んで「1,340」になる。左のベルトから次の岩が台へ跳び乗り、2回目も同じように割れて「1,440」。最後は3つ目の岩の上で指が構えている。

    習熟突破型

    できなかった操作が、できるようになる。

    失敗から規則を学び、自分の技量で壁を越える。外部報酬がなくても成立しやすい、持続性の高い刺激である。

    反復行動
    技量を要する課題に再挑戦する
    リスク
    失敗原因が読めない難しさは、習熟ではなく理不尽になる。

    紺の、横から見た夜の街のゲーム画面。左に緑の小さなキャラクター、中央に石積みの壁。下部のボタンを短く押すとメーターは40%で止まり、キャラクターは壁の途中にぶつかって落ちる(赤い点線の軌跡、壁の×、「高さ不足」、メーターに「1回目 短い」の印)。2回目は光の粒を吸い込みながら前回の印を越えて80%まで長く押し、壁より高く跳んで真上で一瞬止まり、真下へ叩きつける。0.1秒止まって壁にひびが走り、壁が石ごと砕け散って、打点から街の窓に明かりが広がり、旗が上がる。印は「2回目 ちょうど」。キャラクターは瓦礫を越えて旗の横へ。最後に画面が右へ振れて、ほぼ2倍の高さの次の壁と「次:2段ジャンプ」が示される。

    育成強化型

    積み上げが、恒久的な力になる。

    経験、能力、装備、施設などが増え、以前より強くなったことを可視化する。

    反復行動
    資源を得て、強化に投資する
    リスク
    数字だけが増えて選択や体験が変わらないと、作業になる。

    紫の海を縦に切った潜水艇の画面。小さなプロペラの金色の潜水艇が、200mの赤い壁に艇首から当たり(上部の深度も200m)、はね返される。壁より下は真っ暗で何も見えない。下部の強化で指が「推進(推進器 Lv1 → Lv2、部品4)」を押すと、部品が6から2へ一つずつ減りながら艇尾へ飛んで留まり、「強化完了」が出てカードにチェックが付く。続いて艇尾のプロペラが、ヒレとノズルのある大きな推進器に置き換わり(部品はボルトとして残る)、点火して水色の推進炎を出し、1回目よりずっと速く同じ200mの壁に突っ込む。0.1秒止まって壁にひびが走り、壁が割れて穴が開く。真っ暗だった200mより下が、光る海藻・クラゲ・魚の群れのいる深海として現れ、400mにはもっと厚い壁。潜水艇はその壁に当たってはね返され(×)、「推進」カードに次の段階「Lv2 → Lv3、部品8」が示される。

    未知探索型

    見えない場所に、何かがある。

    地図、環境、秘密、組合せなど、未確認の領域そのものを動機にする。

    反復行動
    未確認の領域に踏み込む
    リスク
    空白を埋めるだけでは弱い。発見ごとに意味や選択肢が変わる必要がある。

    格子状の地図が霧に覆われている。霧が薄れていくと菱形の目印が弾むように現れ、「NEW AREA」と表示される。下部に「未知 → 発見 → 次の未知」。

    蒐集完成型

    空欄を見ると、埋めたくなる。

    キャラクター、道具、記録、実績などを集合として見せ、未取得枠を次の目的にする。

    反復行動
    集合の空欄を埋める
    リスク
    収集物に用途や物語がなければ、所有数だけが目的になる。

    「●」「▲」「◆」「■」「★」の五つの枠と、点線の「?」枠。「?」枠が拡大しながら色で満たされ、「5 / 6」の表示が弾む。下部に「発見 → 獲得 → 完成」。

    開封期待型

    結果が分かる直前を最大化する。

    結果の不確実性と段階的な示唆により、獲得そのものより期待を刺激する。

    反復行動
    不確実な結果を開ける
    リスク
    可変報酬と有料購入を組み合わせると依存・浪費につながりやすい。確率、上限、履歴、停止手段を明示する。

    「RESULT UNKNOWN」の下に「?」の描かれたカプセル。カプセルが小刻みに揺れ、「?」が消えて「★」が拡大して現れる。下部に「予告 → 焦らす → 公開」。

    連鎖増幅型

    一手が、予想以上の結果へ膨らむ。

    接続、相乗効果、倍率、大量消去などで、小さな入力を大きな結果に変える。

    反復行動
    効果をつなげる
    リスク
    何が連鎖を生んだか分からないと、成功しても学習につながらない。

    「1」「2」「4」「8」「16」と書かれた丸い駒が順に出現し、「CHAIN」の文字が大きく弾む。下部に「接続 → 加速 → 大爆発」。

    創造構築型

    自分の選択が、世界に残る。

    素材を組み合わせ、建物、装い、仕組み、作品などを作る。結果が自分固有の形として残ることが報酬になる。

    反復行動
    素材を組み合わせて配置する
    リスク
    自由度だけを与えても始めにくい。小さな目標と編集可能な見本が必要。

    点線の設計枠と「BUILD YOUR WORLD」。六つのブロックが上から順に落ちて弾み、階段状に積み上がる。下部に「素材 → 組合せ → 所有」。

    競争決着型

    実力の差が、短時間で決着する。

    他者との攻防、順位、評価変動によって自分の現在地を明確にする。

    反復行動
    相手に挑む
    リスク
    敗北後の学習材料と公平性がなければ、悔しさだけが残る。

    左右に「A」「B」の円と体力ゲージ、中央に「VS」。B の体力ゲージが一気に削れ、「K.O.」が大きく決まる。下部に「対峙 → 攻防 → 決着」。

    変身解放型

    通常状態から、特別な存在へ移る。

    変形、合体、装着、覚醒など、段階を踏んで能力が解放される過程を報酬化する。

    反復行動
    特別な状態に入る
    リスク
    毎回長い演出を強制すると邪魔になる。初回、重要局面、短縮版を分ける。

    六角形の「CORE」に、左右と下から三つの部品が勢いよく集まり、中核が脈動する。「SYSTEM ON」の表示。下部に「準備 → 起動 → 完成」。

    愛着保護型

    弱さ、反応、関係性が、もう一度会いたい気持ちを作る。

    キャラクターの表情、小さな危機、お世話、友情、意外な一面を通じて感情的な関係を育てる。

    反復行動
    キャラクターや関係に会いに戻る
    リスク
    過度な罪悪感や放置ペナルティで関係を強制しない。

    丸いオリジナルキャラクターが上下に小さく跳ね、周囲にハートが現れる。吹き出しに「きょうも会えたね」。下部に「共感 → 心配 → 安堵」。

    物語牽引型

    答えを一部見せ、より大きな問いを残す。

    謎、人物関係、世界の秘密、選択の結果などを未解決のまま保持し、続きを求めさせる。

    反復行動
    問いの答えを確かめる
    リスク
    問いだけを増やして回収しないと信頼を失う。

    「CHAPTER 03」の場面カードに人物の影がゆっくり入り込み、「扉の向こうにいたのは…」の「…」がゆっくり明滅する。下部に「謎 → 手掛かり → 続き」。

    連続維持型

    続けてきた記録を、途切れさせたくなくなる。

    日課、連続日数、期間限定、回復待ちなど、時間を再訪の契機にする。

    反復行動
    記録を保つために再訪する
    リスク
    楽しさより損失回避が強くなりやすい。休止、猶予、記録復旧を用意する。

    十四日分のカレンダーで十三日分の枠が順に色づき、連続日数「13」が大きく表示され、「DAYS CONTINUED」。下部に「再訪 → 達成 → 維持」。

    表現テーマ図鑑 14

    刺激エンジンに被せる世界観。見た目の層であり、刺激の仕組みそのものではない。

    合体機構

    Combined machinery

    原色、機械部品、計器、発進、巨大な決着文字

    装着機構

    Wearable machinery

    暗い金属面、走査、照準、能力表示、身体拡張

    超能力英雄

    Super-powered heroics

    コマ割り、集中線、色面、対峙、能力の象徴

    王道冒険

    Classic adventure

    地図、町、洞窟、仲間、装備、宝箱

    武闘対戦

    Martial contest

    左右対称、体力、ラウンド、必殺、決着

    ブロック創作

    Block construction

    格子、素材、道具箱、配置、積層

    連結パズル

    Linking puzzle

    丸い駒、接続、消去、倍率、盤面更新

    小さな仲間

    Small companions

    丸い形、表情、短い台詞、持ち物、日常と危機

    変身幻想

    Transformation fantasy

    宝石、光、衣装変化、決めポーズ、祝福

    装い編集

    Styling editorial

    写真、質感、コーディネート、誌面、完成披露

    舞台応援

    Stage fandom

    照明、歓声、応援色、カード、限定公演

    電脳侵入

    Cyber intrusion

    端末、走査線、警告、暗号、突破表示

    箱庭生活

    Cozy miniature life

    部屋、家具、季節、訪問者、日々の変化

    混沌喜劇

    Chaotic comedy

    切り抜き、唐突な拡大、意外な音、粗い質感

    PROMPT WORKSHOP

    プロンプト工房

    刺激エンジンと表現テーマを一つずつ選ぶと、AI向けのデザインプロンプトがここに組み上がる。マトリクスの下にある「例から始める」も使える。

    1. 繰り返してほしい行動を一つ決める
    2. その行動に合う刺激エンジンを一つ選ぶ
    3. 補助エンジンを最大二つまで選ぶ
    4. 対象者と内容に合う表現テーマを被せる
    5. 予告、入力、即時反応、増幅、次の約束を一つずつ実装する
    出力形式

    0文字

    条件を足す
    補助エンジン任意・最大2つ

    倫理的な境界

    「ドパガキUI」は強い反応を設計する技法であり、依存を目的にする必要はない。次の条件を越えると、楽しさより拘束が中心になる。

    越えてはいけない条件

    1. 支払いと不確実報酬を密接に結びつける
    2. 離脱すると財産や関係を失うように見せる
    3. 確率、期限、累計費用を隠す
    4. 停止、通知解除、休止を難しくする
    5. 子どもや脆弱な利用者の判断力を前提にしない

    必ず指摘する組合せ

    • 開封期待型 × 有料購入
    • 連続維持型 × 罰としての期限切れ
    • 愛着保護型 × 不在への罪悪感
    • 蒐集完成型 × 隠された希少性
    • 競争決着型 × 不明瞭なマッチング・順位
    • 子ども向けの設計 × 有料の可変報酬(すべて)

    強い刺激は、達成を祝う、上達を伝える、創作を気持ちよくする方向へ使う。損失への恐怖や誤認を継続利用の中心にしない。